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お薦めの野外音楽祭(2004年)

 

日汗ばむような陽気になると野外でのイベントが楽しい。なかでも最近増えているのが野外音楽フェスティバル。ジャズと ロックで音楽評論家など専門家にお薦めを聞いたら、いずれも大自然に囲まれた場所で催す音楽祭が1位になった。

ジャズの1位は ニューポート・ジャズ・フェスティバル・イン・斑尾は斑尾高原のペンションオーナーらが、米ニューポートのジャズフェスを描いた映画「真夏の夜のジャズ」に触発されて始めた。標高約1000メートルの高原で、芝生に寝転がって楽しめるとあって、「ロケーションが素晴らしく開放感がたっぷり」(藤本史昭氏)と「特にお薦め」とした専門家が多かった。ただ20回目となる今年(2004年)、現段階では開催が確定していないのが気掛かりだ。開かれる場合は7月30日から3日間。

2位のマウントフジは、富士山の周辺で催す。1986年に始まり、当初は山中湖畔で開かれたが、バブル崩壊で一時中断。一昨年6年ぶりに復活した。復活後はソウルなどジャズ以外の演奏者も出演、「音楽性が拡大、内容そのものが進化している」(松下佳男氏)。 今年(2004年)初開催ながら3位に入ったのがジャズ・トゥデイ。 日本初の野外ジャズフェスでマイルス・デイビス出演など数々の伝説を作った「ライブ・アンダー・ザ・スカイ」(77―92年) の企画プロモーターが手掛けるだけに期待が高い。

サッポロ・ジャズ・フォレスト(4位)は昨年ステ ージ改修のため、屋内開催だったが今年は野外が復活。ステージには雲形の屋根がつき音響が改善。実力派アマチュアバンドの演奏があるのも楽しい。 ジャズ好きの市民が育て上げたのが5位の横浜本牧ジャズ祭。日本のジャズ発祥の地の1つとされる本牧の公園で毎年催しており、「出演者と観客が主役という姿勢に好感が持てる」(熊谷美広氏)。

 
 タイトル
2004年の開催場所

1位
450点

ニューポート・ジャズ・フェスティバル・イン・斑尾
1982年スタート。スキー場の芝生のスロープに会場を特設、高原に囲まれ、昼から夜までジャズ漬けに

長野・斑尾高原

2位 
210点

マウントフジ・ジャズ・フェスティバル
富士山が見える会場にこだわる。86年に山中湖畔で始まり、一時中断したが2年前に再開

山梨・富士急ハイランド

3位 
100点

ジャズ・トゥディ
半円形のステージをいす席と芝生席が丸く取り囲む会場「イースト」で。今年スタート。出演は綾戸智絵ら

東京・よみうりランド

4位 
50点

サッポロ・ジャズ・フォレスト 
99年スタート。札幌南部の丘陵地にある半円形の野外ステージで。出演はマリーナ・ショウら

北海道・札幌芸術の森

5位 
40点

横浜本牧ジャズ祭 
81年、地元市民がつくり上げた。市民公園の草野球場にステージを設置し、自由な雰囲気が売りもの

神奈川・本牧市民公園

【調査方法】  音楽評論家や音楽雑誌編集者などの専門家に、ジャズとロックのそれぞれお薦めの野外音楽フェスティバルを「A・特にお薦め」 「B・まずまずお薦め」「C・お薦め」と3つ選んでもらった。配点はA50点、B30点、C20点で集計。専門家は以下の 通り(敬称略、カッコ内は雑誌名)ジャズ〈評論家〉市川正二▽小川隆夫▽熊谷美広▽児山紀芳▽高橋慎一▽中川ヨ ウ▽藤本史昭〈編集者〉内藤遊人(ジャズライフ)▽原田和典(ジャズ批評)▽松下佳男(アドリブ)(日本経済新 聞2004年5月7日)

 


斑尾がNo.1 、2004年以降は開催されず

ニューポート・ジャズ・フェスティバル・イン・斑尾 がダントツで一位 。 しかしながら2004年は開催されなかった。予定していた協賛が得られなかったのが一つの理由。一人のファンとして非常に残念。過去にはマウント・富士(ハイネケンがスポンサーだった時)、ライブ・アンダー・ザ・スカイにも数回程足を運んだ。 その当時ジャズ仲間の間では、夏は8月の斑尾で始まりマウント富士で終わる、なんてコピーが流行った。 その後、バブルがはじけ時代は推移し各フェステイバルは紆余曲折を経て現在に至っている。また、 これらのフェスティバルは大きなスポンサーが付く事が絶対条件。海外から著名なアーティストを招聘するのでそこそこな費用が発生する。

このような状況の中 ニューポート・ジャズ・フェスティバル・イン・斑尾のチケット はジャズ・ピクニックとナイト・セッションの通しチケットが前売りで8000円(2003年)。 リーズナブルな価格設定。会場は芝生で全席自由席な事も嬉しい。後方にはバーベキュが可能なエリアもある。 大自然の中でそれぞれの楽しみ方でジャズを楽しむ、これが斑尾の醍醐味。ビールを飲みすぎた事、 雨に降られてしまった事。色々と思い出がある。2005年も開催休止(2005年3月16日に発表)となり、以降休止が継続。 (2007年5月28日TK)

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